ご挨拶

会長ご挨拶

 新年あけましておめでとうございます。
 令和5年を振り返ると、国内外とも様々な出来事がありました。直接人々の生活に関わる大きな出来事として、ロシア・ウクライナ戦争の長期化に加え、イスラエルとパレスチナの戦争勃発、地球温暖化、円安の進行などが影響し、諸物価の高騰を招いてきました。国の最低賃金の引上げ、企業への賃上げ要請を受け、それに応じた企業も多くありましたが、物価高がそれを上回る水準に達し、実質賃金の増加には程遠いといった負の連鎖が進行形で推移していると思います。一方、スポーツ界ではWBC日本代表の世界一獲得、新型コロナ感染症の第5類への移行は経済活動の活性化につながり、とりわけ、観光業界や飲食業界に大きな回復が見られます。

 私たちの地質調査業は、社会インフラ整備・維持管理を支える「地道な仕事」を生業とし、測量業、建設コンサルタント業及び建設業とともに、大きくは国家予算に支配・依存している業であります。地質調査業が「安全・安心な国土づくり」に欠かせない業を担っている自負と責任において、地道にこれからも技術の研鑽に励み社会貢献していく決意であります。

 地道な仕事ほど必要とされると思いますが、私たちには待ったなしの課題があります。関係する建設業団体と同様な課題であり、主なものを列挙すると、1.担い手人材の確保・育成、2.働き方改革の推進と待遇改善、3.そのためにも仕事量の確保と業務単価の引き上げなどです。地質調査業に必要な資格として代表的なものは「地質調査技師」資格です。現場調査に必要な技能と経験の積み重ね、高度情報化への対応などが試験により評価され付与されます。3Kと言われる職業の1つでもありますが、そこに光を与えるのは、地質調査技師に限らず、様々な分野を支える技能者・技術者への安定した処遇改善が必要であろうと思います。外国人労働者の雇用も拡大しつつありますが、先ずは学校教育の場で我々職業の重要性の啓発と教育科目への取入れなどが望まれます。

 私たちも関係諸団体との情報共有・協力関係を進めながら、地質調査業の魅力発進に努め、活動していく所存であります。  地域に根差して活動する私たち一般社団法人栃木県地質調査業協会に今後ともご理解とご指導・ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして新年のご挨拶とさせていただきます。

                          

令和6年 1月 1日
一般社団法人 栃木県地質調査業協会
会 長  笠原 武夫

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